木村弁護士の司法俳句
弁護士の仕事をする中で垣間見る様々な人間模様や季節の移ろいを木村弁護士が詠んでいきます。
2012年6月24日日曜日
平成25年6月の俳句
獄(ごく)の塀片蔭(かたかげ)もなし母辿(たど)る
「片蔭」というのは,建物や塀の片側にできる日陰のことで夏の季語です。
暑い時期には,外を歩くときには少しでも日陰の涼しいところを選んで歩きたいものです。
しかし,太陽が真上から照らす真昼近くは片蔭すらできません。
拘置所の長く高い塀に沿って,今日も母親が面会にいきます。
厳しい暑さは母親が辿る日陰すら与えません。
母親の置かれている厳しい現実を思わせます。
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